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ロルさんが入室しました ミカエルさんが入室しました ミヌイさんが入室しました ミヌイ (ダイテンシの意識が途絶えて数刻後。 ミヌイ (保健室のベッドに横たわるダイテンシ。 ミヌイ (包帯でぐるぐる巻きになっているが、医療魔術によりきちんと止血されているようだ。 ロル (そのベッドの片隅で憔悴しきった顔で虚ろにダイテンシを見つめる男子学生。 ミヌイ …………… ロル ………… ミヌイ ……命に別状はないわ。 ミヌイ ………。………ないけれど。 ロル (ろくに話を聞いていない。 ミヌイ ………。(今は言わないほうがいいか。 ミヌイ ……とにかく回復を待ちましょう。 ロル (ろくに話を聞いていない。 ロル ………どうして。 ロル ……どうして僕ばっかり。 ロル (ロルくんのせいで死んじゃった。ロルくんのせいで死んじゃった。 ロル (それでは・・・その整理を手伝わせて頂けませんか? ロル ……… ロル (……勝手に万能のダイテンシだって思ってたけど。 ロル (万能じゃないのかよ……。 ミヌイ ……気持ちはわかるけれど。 ミヌイ 思い詰めたからって治るわけではないわよ。 ロル ……… ロル ……だから何すか?(虚な目でミヌイを睨む ミヌイ …………… ミヌイ (やれやれ ミカエル ___・・・(天使の輪が紅く光る。 ミカエル (紅い輪には無数の棘が生える。 ミカエル (棘の生えた紅の天輪は飛び回り。 ミカエル ー、ーー、ーーー、、、(ミカエルの体を覆う包帯をズタズタに切り裂く。 ミヌイ ……?!! ミヌイ ちょっと……、何よこれッ!!! ミカエル (包帯を突き破り、6枚の黒い翼がはためき、 ミカエル (黒の衣に身を包む両腕を失った異形の天使が現れる ミカエルさんが退室しました 堕異天使さんが入室しました 堕異天使 嗚呼。嗚呼。 堕異天使 儚い夢と消えたか。 ロル ………… ロル ……ミカエル…?? 堕異天使 (ベッドの上に飛ぶ黒の天使 堕異天使 (両腕を失い、羽も衣も変色し、どこか暗い声だが、 堕異天使 嗚呼。そう。 堕異天使 堕異天使、ミカエル。それが主より与えられた私の新しい名前だよ。 堕異天使 ロル。(自己紹介後、ロルの名を呼ぶ。 ロル …。 ロル 無事…なのか……? 堕異天使 ふふふふふ。 ミヌイ ……安静にしなさいって言いたいところだけど。 ミヌイ なんなのかしら ミヌイ ……コレ。 ロル ………。ミカエル………。(消え入りそうな声で ニカさんが入室しました ニカ (バタバタと急いた足音が保健室に近付いてくる 堕異天使さんが入室しました ニカ っ、ミカエル先輩は!?(血相を変えた様子で保健室に入って来る姿 堕異天使 (両腕を失い、紅い天輪と黒い羽と共に飛ぶ 堕異天使 (堕天した異形の天使 堕異天使 ミカエル? ニカ っ ――(その姿を目に留めて 堕異天使 嗚呼。(ニカを見て 堕異天使 堕異天使ミカエルは、ココですよ。 ニカ …………、、 エレアさんが入室しました ニカ ………… どういう、事なんスか。(堕異天使に訊いているようでも、周囲に訊いているようでもある 堕異天使 嗚呼。 堕異天使 (肘から先を失った両腕を見せて 堕異天使 暴力により、両腕を失った。 エレア ………えっ 堕異天使 大天使は完璧な天使で無ければならないのに。嗚呼。嗚呼。 堕異天使 (無くなった両腕を見つめて ミヌイ (怒りで表情を歪ませている 堕異天使 嗚呼。悲しいよ。(紅い涙を流す 堕異天使 八首を名乗る者の強大な暴力により、大天使は敗北した。 ニカ … 八首? イリゼ・トレマイオニーが黒だった訳じゃないんスか…? エレア 八首……? ニカ いや、つか何で八首がこんなトコに?そんで暴力?意味わかんねぇんだが ロル (茫然自失の状態で様子をみている 堕異天使 嗚呼。嗚呼。想定外な損害ね。 堕異天使 「ミカエル」がいつも言っていたでしょう? 堕異天使 大天使は負けないんだ。だからもう大天使では居られない。 ニカ ……… はぁ、…よく解んねぇスけど…、 堕異天使 そして。もう一つ。聞いて。 ニカ 『敗北』を条件に、堕天する、的な…… ニカ …ん。 堕異天使 不条理な暴力から、大切な人を守れなかった。 堕異天使 (失った両腕を遠くのロルへと伸ばす ニカ ……… ロル ___ 堕異天使 大天使は弱いニンゲンを守る存在なのに。これじゃあ駄目ね。 ミヌイ ……キュクロッ ニカ ……… そんな目に遭ってなお他人の心配スか。 ロル …… ロル 僕なんて守らなくていいからさ…… ロル ……元のミカエルに戻ってくれよッ! ロル (声を荒げる 堕異天使 ………ロルさん。それはすぐには敵わないお願いだね。 堕異天使 ニカさん。貴方の疑問は最もだけど。 堕異天使 私には主より脳裏に命じられた天命があるからね。 ニカ …… いや。まあ、いっスよ。 ニカ 見目は変わっても、中身は先輩のままだなって気もします。逆にね。 堕異天使 全てのニンゲンを暴力から救済する。 堕異天使 そのために、全ての暴力を、天に滅する。只今より。 堕異天使 協力して、くれるかな?みんな。(血の涙を流しながら笑む ニカ ………。暴力の定義に拠りますね。 エレア ……何を言ってるの? ロル ………やめてくれよ…… 堕異天使 あらゆる暴力を振るう力を持つ者を私の手で滅ぼすの。 ロル そんなミカエル君見たくない……… ニカ 考え方次第で、魔術なんてほぼ全部暴力でしょ。…そう、そういうスケール感スよね。やっぱ。 堕異天使 あの戦い では悪魔と柳に邪魔されたからね。 堕異天使 今度こそ、私の天命を真っ当するよ。 ニカ …… ニカ あの、ついでなんで色々訊きますけど。 堕異天使 どうぞ。 堕異天使 なんなりと。 ニカ そんな大層な天命を抱えながら、何でいち学生として過ごしてたんですか。 堕異天使 「大天使」の「ミカエル」が、ね? ニカ ……「ミカエル先輩」は、上書きされた人格か何かですか? 堕異天使 ニンゲンを救うために、ニンゲンを愛し、ニンゲンと共に暮らすことを選んだのが、「大天使」の「ミカエル」なの。 ロル ……やめてくれよ、ニカ君…… 堕異天使 何も不思議な事じゃないけど、少し、ヌルくて、 ニカ ……ロル先輩。(ロル見て 堕異天使 こう なっちゃったね。(両腕を見せて ニカ …知りたくない事だからって逃げるんスか。 ニカ …そんなん、アンタを大切に思って助けようとした、「大天使のミカエル先輩」が…不憫じゃないですか。 ロル ……なんで全部知らないといけない? ロル なんで不憫だなんて話になるんだよッ!!! ニカ ……… じゃあ。 エレア ……先輩。 ニカ この人(堕異天使)、このまま放っておくんですか。 ロル ……… ロル なあ……お願いだよ……元の優しいミカエル君に戻ってくれよ…… ロル (懇願するように。哀願するように。 堕異天使 それは 堕異天使 難しい願いだよ。ロルさん。 堕異天使 私はこの世界を暴力から救済する。 ニカ ………暴力を以て、ですか? 堕異天使 ……救済の為の力を持って、です。 ニカ ……それ、コッチの世界では暴力って言われてますよ。 ……あの、ミカ― …堕異天使さん。 堕異天使 嗚呼。嗚呼。 ニカ …交渉の余地はないですか。 手段を選ぶとか、対象を選ぶ、とか。 堕異天使 それはとても悲しい。残念です。(血の涙を流す 堕異天使 でも世界のニンゲンが暴力から救済されるなら、 堕異天使 堕異天使の力を。その救済の為に振るいましょう。 ニカ …俺達はあんたに心のままに天命を全うされると、とても困ります。 堕異天使 そうでしょうか?本当に?(エレア、ミヌイ、ロルをも見る 堕異天使 この世界から暴力が無くなるのですよ? 堕異天使 まさしく世界の救済であると、思えませんか? ニカ …その時にはこの世界から人間いなくなってると思いますし、そもそもその前にアンタは排除されますよ。 堕異天使 へえ。 ニカ 「世界を危機に陥れた襲撃者」として、世界中の「英雄達」がアンタを止めるでしょう。 ニカ …俺はソレは嫌です。「ミカエル先輩」には、生きてて欲しいんで。 堕異天使 そうですか。柳のような勝手な者達がいるのですね。 堕異天使 例えばその「英雄達」は、この街だと、 堕異天使 八首の方々とかでしょうか?ミヌイ先生? ミヌイ ……… ミヌイ ……何が言いたいの? 堕異天使 八首の暴力によって目覚めた堕天した異形の天使は、 堕異天使 八首の暴力を滅する事で、この世界を救済する。 堕異天使 それならどうですか?ニカさん。 ニカ …… 「対象を選べ」って言いましたしね。確かに。 ニカ ……まあ、その理屈なら。やられた相手にやり返すのが筋じゃないスか? ニカ 八首キュクロ。荒くれ者だっつー噂話は聞いてましたけど… ミヌイ ……キュクロは荒くれ者だけど。 ミヌイ 学生の腕をもぎ取るようなやつだとは思ってなかったわ……(失望した表情で。 ニカ ああ。「ただの学生だった」「ミカエル先輩」をこんな目に遭わせるのはイカレてるでしょ。 堕異天使 嗚呼。嗚呼。 堕異天使 それなら決まりですね。 堕異天使 まずは八首の暴力から。この街のニンゲンを救済しましょう。 エレア それって…。 ロル ーーーーーーーーーーー ニカ ……(完全に止められる気はしない。…一時的に、対象を絞る事はできたっぽいが… ニカ ………堕異天使さん。 堕異天使 はい。ニカさん、なんでしょう? ニカ …… それ(救済)、やりたくてやるんスか? ニカ それやって、充実感とか…満足感とか…、あります? 堕異天使 天命です。 主 もそれを臨んでおります。 ニカ …… 主 って、何ですか? エレア ………… 堕異天使 …? 堕異天使 主 ですよ。 堕異天使 私に声を伝えてくれる者です。ご存知ないのですか? ニカ …天界の上位存在? 良くわかんねーけど…… 堕異天使 主 は 主 です。 堕異天使 嗚呼。嗚呼。勉強家のニカさんがご存知無いとは意外ですね。 エレア ………? ニカ まあ、天界事情については詳しいとも言えねーんで。…でも、まあ。 ニカ そいつ多分すげーカルトッスよ。 堕異天使 …はい? ニカ その教えを守ったら、アンタは世界から排斥されるんスから。 堕異天使 ………私が? ニカ まー…(言って伝わるとは思えないが…)… ニカ 良く考えた方がいいんじゃないスか。 堕異天使 何を。何をでしょうか。 堕異天使 この世界を暴力から救済する。その天命の何処に疑問が? エレア え。疑問しかないんだけど…? ロル ………… 堕異天使 エレアさん? ニカ …ッスよね?(エレアの一言に内心すげー安心した ニカ なんか、うん、現代キアシス人の俺から見ますとね。 ニカ その 主 ってやつ、すげえ時代錯誤だし、すげえ極論厨だし。 ニカ ちょっと現代社会にはそぐわない信仰ッスね。 堕異天使 それは。それは。嗚呼。悲しい。 堕異天使 大層な物言いですよ。 主 の天命を真っ当すれば、 堕異天使 世界のニンゲンは暴力から救済されるのに。 ニカ ……本当にそう思います? 堕異天使 ………思えませんか? ニカ 排除すれば消え去ると思ってるなら、まあ、なんつーか………人間に期待しすぎだと思いますけどね。 堕異天使 ニンゲンを愛し、あなた達ニンゲンに愛された「大天使」の「ミカエル」だって、 堕異天使 世界のニンゲンの救済を願っていたでしょう? ニカ それはまあ、口癖みたいに。…それこそ時折過激なくらいに。 堕異天使 嗚呼。そうです。 堕異天使 世界のニンゲンを救済したい。 堕異天使 その想いは 二人目 の私〈ミカエル〉も変わりません。 ニカ でも、「ミカエル先輩」の事だって…やりすぎだと思ったら止めますよ。 堕異天使 より一層強い天命を抱いて、世界を暴力からーーーはい? ニカ 堕異天使さんは完全に行き過ぎててイカレてると思うので、止めてます。今。 堕異天使 無理に止めずとも大丈夫ですよ。 堕異天使 アナタ達ニンゲンは弱いのですから。 エレア …… ニカ いや、止めねーと色々困るんで。 堕異天使 (血の涙を浮かべた目でロル、ニカ、エレアを見る エレア 救済と暴力って一緒にしてるけど全然違うくない?泣かれてもよくわかんないよ。 ニカ 弱くても脆くてもショボくても、生きてるし意思もあるんで。…嫌だと思ったら嫌だって言いますよ。 堕異天使 不可思議な事です。お二人共。 ミヌイ ……とにかく。 ミヌイ 原因を作ったヤツ、ここに呼べばいいのかしら? ニカ ………すげえ事言い出しますね?生贄? ミヌイ …え?いいんじゃない、自分でやったことだし。 ミヌイ 強い奴と戦いたいって言ってたし。 ニカ ま、自業自得スね。 ミヌイ ……まあ。 ミヌイ 話が通じないんなら。 ミヌイ もう一回倒さないとダメなんじゃないかしら。 ミヌイ ……もちろん、腕はもいだりはしないけれど。 ニカ ゲームみたいな理論スね…… まーでも。 ニカ 話してても、埒あかなそうな感じは………します。(何とも言えない、寂しさを滲ませて ミヌイ ……じゃあ。 ミヌイ とりあえず電話しようかしら。(と言いつつ携帯を取り出す。 ニカ ……よろーッス。
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poca felicita GUNSLINGER GIRL Image Album --------------------------------- La ragazza col fucile ~少女と銃~ 果てしない闇の中でもがいている… その苦しみの中でもがいている… 絶え間ない雨の中でもがいている… その悲しみの中でもがいている… 終端のない闇の中でもがいている… その痛みの中でもがいている… 終焉のない雨の中でもがいている… その哀しみの中でもがいている… 無垢な天使も生まれた以上 確実に地に堕ちる…… 無限の闇の中でもがいている… その苦痛の中でもがいている… 無限の雨の中でもがいている… その悲哀の中でもがいている… 無垢な天使も堕ちた以上 その白い翼を紅く染める…… 千の言葉より一発の銃弾 運命を従わせるのは力 ──鋼鉄の意志 時に激しい暴力 生命の焔 銃を持った少女は 哀しみの雨の中を駈けてゆく 嗚呼…彼女が明日天に召されるとしても その空は変わらないだろう…… 銃を持った少女は 哀しみの雨の中を駈けてゆく 嗚呼…彼女が明日天に召されるとしても その空は変わらないだろう…… 銃を持った少女は 哀しみの雨の中を駈けてゆく 嗚呼…彼女が明日天に召されるとしても その空は変わらないだろう…… --------------------------------- Lui si chiama... ~私の大切な人…彼の名は…~ (Lui si chiama... Gioseffo... Gioseffo... il mio caro...) 「ジョゼさんは何でも知っている」 「仕事をするにはたくさんのことを覚えなくてはいけない 良い仕事は全て単純な作業の堅実な積み重ね」 嗚呼…ライフルスコープで見上げた青空に ぼんやり輝く《金星》 「星を観るのは初めて」と小さな胸を高鳴らし 哀しい女神の物語 優しい声で聴いていた 嗚呼…天体望遠鏡(Telescope)で見上げた星空に 眩ゆく煌めく《狩人》(Orion) ルルル~♪ ジョゼさんにもらった大切な日記帳 忘れやすい日々の『小さな幸せ』を集めて綴ろう…… 「ある冬の日、エルザは愛を貫いて逝った。 エルザの愛はきっと私とは違う。 でも私は、彼女の生き方を否定出来なかった……」 教えて下さい ジョゼさん… ジョゼさん… ジョゼさん… 愛して下さい ジョゼさん… ジョゼさん… ジョゼさん… 「体が機械の女の子って普通ですか?」 凄い力持ちで 素手で人を殺せるんです 赤い血は出るけれど すぐに痛みなんて消えちゃうんです 義体の私が ジョゼさんの お役に立つには 普通の ──嗚呼…普通の女の子じゃ駄目なんですよ…… ねぇジョゼさん 私は貴方の可愛い妹になれますか? ──どんなに想っても…… ねぇジョゼさん 誰かの代わりでも貴方の特別になれますか? ──どんなに願っても…… ララ♪ 私は知ってるんです 頭を撫でてくれる手の温もりを ララ♪ 私は待ってるんです 優しく微笑みかけてくれる眼差しを 嗚呼…愛って何ですか? 嗚呼…愛って何ですか? 摇らめく『焔』は色を変えながら 最期に向かって 嗚呼…燃え続ける…… ──彼の名は…(Lui si chiama...) --------------------------------- La principessa del regno del sole ~無邪気なお姫様~ 「生まれつき四肢に障害のあった私のせいで 喧嘩ばかりしていたババとママは、 お医者さんの薦めに従って契約書にサインした。 こうして、生まれてから一度も外へ出なかった私は、 病室で迎えた十一歳の誕生日に、 初めて自由に動く自分の体を手に入れたのだ。 私は『公社での生活』をとても気に入っている……」 《私のお気に入り》(La mia cosa favorita) → 朝の静謐な空気 《私のお気に入り》(La mia cosa favorita) → 洗剤の香り 《私のお気に入り》(La mia cosa favorita) → 空と雲と太陽と 《私のお気に入り》(La mia cosa favorita) → 自由な体 嗚呼…それら全ては 病室のベッドの上に 嗚呼…無かったものばかりだ──《私は幸せだ》(Sono felice) 「私たちには、それぞれ公社の大人の人が担当についている。 訓練でも仕事でもいつも一緒なので、 二人まとめてフラテッロと名付けられた。 『フラテッロ』…それは"兄弟"という意味だ……」 政治家の暗殺 現場の下見 逃走経路の確認 それも仕事の內 裏口で出会った 少年は名乗った 彼の名はエミリオ とてもよくしゃべる 私は嘘を吐いてはいないけど 彼を騙しているのだろうか アマーティの《ヴァイオリン》(Violino)だと彼が勘違いしたのは《銃》(Fucile) ──それが私の仕事道具だ…… 「もし仕事中誰かに姿を見られたら…必ず殺せ」 ──とジャンさんは言った…… 仕事が終わり 部屋を出たところで エミリオに出会った 「ええと…こんな時何て言うんだっけな…ああそうか…ごめんね」 「朝目が覚める度、いちばん気になることがある。 それは、今日も自分の体がちゃんと存在するかということ……」 良かった ← 動く → 『自由な体』 → 素晴らしいことだ 四肢を失う夢を見て 泣きながら起きる この恐怖が解りますか? 沉みながらも見上げた水面から 差し込む陽の光 泡沫の《幻想》(ゆめ) 浮びながらも見上げた水面より 遥かなる高みに 輝ける《理想》(ゆめ) 《太陽の国のお姫様》(La principessa del regno del sole) 黃昏に染まる海辺を走る…… 「自由な体。優しい人達。楽しい每日。 社会福祉公社、私はここでの生活をとても気に入っている…」 ──太陽の国のお姫様(La principessa del regno del sole) --------------------------------- Biancaneve bruno ~白雪姫と八人の小人~ 《聖夜》(Christmas)を迎える度に 一人ずつ小人が增えてゆく それは私が公社で過ごした 歳月を数えるように ──ある一度の例外を除いて…… (Dopey, Grumpy, Sneezy, Sleepy, Happy, Bashful, Doc, Augusto...) 少女は走る 仮初めの現在を 少女は走る 不条理な世界を 泣いたり走ったりして成長することも あるのだろうと──念じて走った…… 少女は笑う 束の間の現在を 少女は笑う 無慈悲な世界を 紅茶とケーキには幸せの魔法が かかっていると──信じて笑った…… 嗚呼…《義体》(わたし)は戦う為 生かされているのだ 嗚呼…如何なる理由であれ 《敗北》(負る事)は《許容》(ゆる)されない 瞳を背けようとすればする程 その《恐怖》(やり)は広がる 《脆弱い》(弱い)自分に負けぬよう もっと強くなりたい 「私はどうすれば良い?」 ぬいぐるみに語りかけても 声色を変えた返事を待っても 答えを出すのはいつも自分だ ──『褐色の白雪姫』は戦うお姫様…… 「答えはもう決まっているのだ(です)」 「あれは、モンタルチーノで奪われた私の銃。 よくも私を撃ったな。 ヒルシャーさんのくれた大切な銃で。 ──許さない……絶対に許さない!」 私は勝った 敵を倒して大切なものを守った 私は知った 凍える世界を溶かす《光》(Good Morning)を 《兄妹》(Fratello)で愛を語らう言葉は持たない 優しさは時に鋭い刃物 不器用な者が触れ合えば 傷つけ合うこともあるけど 大切な人は両手で抱きしめよう…… (Dopey, Grumpy, Sneezy, Sleepy, Happy, Bashful, Doc, Augusto...) 「あれは何時だったのだろう? 優しい夢を見た。眼鏡と香水の香り。 『お母さん』の夢。私をさっと抱きしめてくれた。 気のせいかも知れないが、そんな気がしたのだ……」 「大丈夫、私は今日も頑張るよ!」 ──褐色の白雪姫(Biancaneve bruno) --------------------------------- Claes tranquillo ~眼鏡と一つの約束~ 「料理をするのも、絵を描くことも、楽器を弾くことも楽しいし、 ここには読みきれないほどの本がある……」 そしてなにより私は 無為に時を過ごす喜びを知っている それは遠い昔《お父さん》(パパ)か誰かに教えてもらったもの ──そんな気がするのだ…… 「7(Sette)ヤードで必中できるようになるまで帰ってくるな」 ──と《少女の担当官》(ラバロ)は言った… 少女が奏でる夜と朝の《輪舞曲》(Rondo)弾丸は雨の中踊り続けた…… 命令には服従──『条件付け』とは『鉄の《掟》』かい… 《お嬢ちゃん…お嬢ちゃん…》(クラエス…クラエス…) 「教養や好奇心のない奴は良い兵士になれないからな」 ──と《無愛想な担当官》(ラバロ)は言った… 少女の《写真》(Fotografia)とても大事そうに 本を抱えて微笑んでいた…… 記憶の書き換え──『条件付け』とは『鉄の《檻》(Gabbia)』かい… 《お嬢ちゃん…お嬢ちゃん…》(クラエス…クラエス…) 「射撃の練習はしばらく中止となり、 翌日、私達は朝から出かせることとなった……」 「──それから、私たちは何度か湖に足を運んだ。 ロンバルディア、ヴェネト、ピエモンテ……。 公社での私たちはいつも無口で、 お互い教官と教え子の役割を忠実にこなしたが、 何故かいつも湖では会話が進んだ。 それが二人の暗黙のルールだったのだ……」 【正当防衛以外では抜いてはならない】 地下鉄に湧くチンピラ相手のちょっとした実地訓練 煌めく《刃物》(Knife)が突き刺さる瞬間の衝撃 【射撃の腕より抜くタイミング】 重要だと教わってたのに…… 嗚呼…刃物(Knife)の間合いに入ってから 銃を使うと決めても 嗚呼…相手の間合いに入ってから 引き金を引いても遅いんだ ──今度撃つ時は決して躊躇わない…… 公社の射撃訓練場 → ジャムった少女のSIG → 素早く詰め寄るラバロ → 拳で弾け飛んだヘンリエッタ → 弧を描きジョゼを張り飛ばす → その背後には立ち上がったヘンリエッタ → 持ち上げた凶器を構えて → ラバロに照準を合わせた → それを見た私は引き金を引いた → 今度は躊躇わなかった…… 「私が退院して間もなくラバロさんは公社を去った。 宿舎の鍵と古びた眼鏡、数えきれない想い出を遺して。 私が彼の姿を見たのはそれが最後だった……」 【この眼鏡をかけてる間はおとなしいクラエス】 書き換え可能な『命令』じゃない… 血の通った『約束』 「わかりました。」("Si, ho capito.") そしてなにより私は 無為に時を過ごす喜びを知っている それは遠い昔《お父さん》(パパ)か誰かに教えてもらったもの ──そんな気がするのだ…… ──クラエスの平穏(Claes tranquillo) --------------------------------- La principessa del regno della pasta ~可哀想なお姫様~ 「あの頃してやった事、全てが無駄とは思いたくないが、 彼女はもう、あの物語を覚えてはいない……」 《女の子…天使のような女の子…》(アンジェリナ…アンジェリナ…) 可愛いお姫様 《女の子…天使のような女の子…》(アンジェリナ…アンジェリナ…) 可哀想なお姫様 《従者》(ペロ)を連れて 《城下町》(Mercato)へ《お忍び》(おつかい) 姫を狙う 蒼い影の《馬車》(Macchina) 《空》(Cielo)を抱いて 《大地》(La terra)へ《接吻》(くちづけ) 姫を攫う 黒い影の《死神》(Orcus) 彼女を殺そうとしたのは 多額保険金を掛けていた 倒産寸前の町工廠の 経営者たる彼女の父親 ──実の両親だった…… 「──そして、《天使》(アンジェル)の名を持った《少女》(アンジェリナ)は《義体》(アンジェリカ)として生まれ変わった……」 『パスタの国の王子様 ~Il principe del regno della pasta~』 ──昔々あるところに パスタの国がありました その国にはパスタの大好きな 王子様がおりました 一人ぼっちの王子は大好きなパスタを 一緒に食べる友達が欲しくて 友達を探す旅に出たのでした…… 「アンジェリカはよほど俺の作り話を気に入ったらしく、 会う度にその続きをせがんだ……」 風渡る草原 → 荒ら狂う海原 → 凍てついた雪原 → 冒険の旅は続く… 邪悪な《火竜》(Drago)と 囚われの《お姫様》(Principessa) 呪われし頂を 火の山を目指した…… 迫り上がる岩壁を → 両手で捩じ伏せて 燃え上がる火海を → 一足で跳び越えて 迫り来る腐の風に → 触れても億さずに 見え来たる頂きに → 遂に手を掛けた… ──岩に刺さった伝説のフォークを引き抜いたら その時 天空より巨大な影が舞い降りた…… 囚われの姫を 助けた王子の 冒険を綴った絵本それは ──茨の塔で眠り続ける 《可哀想なお姫様》(アンジェリカ)の夢…… 「アンジェリカは 一番最初に義体の能力を示したが、 最も初期に義体化された検体だけに、 『薬』の副作用を最初に示したのも彼女だっだ……」 《お姫様…お姫様…》(アンジェリカ…アンジェリカ…) 楽しいあの歌も 《お姫様…お姫様…》(アンジェリカ…アンジェリカ…) 優しいあの人も 《お姫様…お姫様…》(アンジェリカ…アンジェリカ…) 愛しいあの日々も 《お姫様…お姫様…》(アンジェリカ…アンジェリカ…) 何れは『忘れ去る』 「──そして、今では、 あの子に物語を聞かせることもなくなった。 あの頃してやった事、全てが無駄とは思いたくないが、 彼女はもう、あの物語を覚えてはいない……」 ──パスタの国のお姫様(La principessa del regno della pasta) --------------------------------- Io mi chiamo... ~貴方だけの義体…私の名は…~ 「私はラウーロさんが一番大事。 私の時間は、全てラウーロさんの為に使うわ。 ラウーロさんを想いながら、 ラウーロさんの為にライフルを磨くの……」 ──短過ぎる蝋燭 貴方の為だけに灯そうと思ったから 消す時もまた貴方の為だけに…… 貴方が付けてくれた名前…《私の名はエルザ・デ・シーカ》(Mi chiamo Elsa De Sica) 貴方を愛し屠る義体…《私の名はエルザ・デ・シーカ》(Mi chiamo Elsa De Sica) 真夜中に無言で辿る あの日と同じ舖道 凍てついた銀色の月 早鐘を打つ鼓動 すれ違い続ける心 歪な色の瑪瑙 空回り虚ろう言葉 決断に摇れる焔 嗚呼…過ぎし日は檻の中 殻を破れぬ蛹は 嗚呼…蝶に成れず死んでゆく 空の夢を抱いたまま…… 「ラウーロさ──ん!」 貴方が付けてくれた名前…《私の名はエルザ・デ・シーカ》(Mi chiamo Elsa De Sica) 貴方を愛し屠る義体…《私の名はエルザ・デ・シーカ》(Mi chiamo Elsa De Sica) 貴方は何も覚えてはいない 覚えてたのは私だけ… 貴方は誰も愛してはいない 愛してたのは私だけ… 終わりの場所は 始まりの場所 愛が生まれたこの場所で…… 貴方が付けてくれた名前…《私の名はエルザ・デ・シーカ》(Mi chiamo Elsa De Sica) 貴方を愛し屠る義体…《私の名はエルザ・デ・シーカ》(Mi chiamo Elsa De Sica) 私が望む最後の願い…《ラウーロと小さな幸せ》(Lauro e poca felicita) 私を焦がす最期の焔…《ラウーロと小さな幸せ》(Lauro e poca felicita) ──《ラウーロと…『小さな幸せ』》(Lauro e... "poca felicita") ──私の名は…(Io mi chiamo...) --------------------------------- La ragazza col fucile e poca felicita ~少女と銃と小さな幸せ~ 空は啜り泣いている ──人はそれを唯の雨と呼ぶのだろうが それは誰かの代わりに泣いているのだ この物語には不幸が多過ぎる…… 少女は啜り泣いている ──人はそれを唯の虚弱さと呼ぶのだろうが 彼女は誰かの為にひとりで泣いているのだ この世界には地獄が多過ぎる…… 銃を持った少女は 哀しみの雨の中を駈けてゆく 嗚呼…彼女が明日天に召されるとしても その空は変わらないだろう…… 銃を持った少女は 哀しみの雨の中を駈けてゆく 嗚呼…彼女が明日天に召されるとしても その空は変わらないだろう…… 銃を持った少女は 哀しみの雨の中を駈けてゆく 嗚呼…この過酷な人生で 彼女達が『小さな幸せ』を見つけられますように……
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【検索用 ゆうきゅうくおん 登録タグ 2015年 VOCALOID △○□× ゆ ニコニコ外公開曲 曲 曲や 鏡音リン 鏡音レン】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:△○□×(みわ しいば) 作曲:△○□×(みわ しいば) 唄:鏡音リン・レン 曲紹介 曲名:『幽柩久音』(ゆうきゅうくおん) △○□×氏によるオリジナル曲。 歌詞 (動画歌詞より書き写し) 我楽多(がらくた)混じりの 走馬灯 日照雨(そばえ)に霞む モラトリアム 静かに枯れ逝く 藍微塵(あいみじん) 途方に見えるは 闇ばかり 虚を衝く少女の 音に聞く こころ知る故に 無情なりと スキーム通りの 合言葉 敬して遠ざける 虚(うつ)け者 姦(かしま)しぎ アヰも 姦(かしま)しく 歌詠鳥の 託(かこ)つ裏通り 暗(く)れ惑う けだし 暗(く)れ惑う 静寂(しじま)に彌漫(びまん)する 嘘言質 音成す言葉と 胸を衝く 嗚呼 遠くに響く 誰かの幽声(か(そ)けごえ) 生きして悼むは 少女の歌 嗚呼 低くカナリ消す 化物の声 あゝ… 干戈(かんか)を交えるは 少年の こころ知らずまた 紅葉(こうよう/もよう?)狩りと カンスト止まりの 蜃気楼 消して消えぬ夢 パラノヰア 忍び逢い アヰと 忍び逢う 後顧の憂いは 泡沫(うたかた)に消えゆく 暇乞い 穢れ 暇乞い 宛(さなが)らざんめく 蝉時雨 音無き言葉と 胸を衝く 嗚呼 遠くに響く 誰かの幽声(か(そ)けごえ) 逝きして悼むは 彼方の唄 嗚呼 赤く染まりゆく 両の手の平 あゝ… 悠久と流れる ヒスノイズ 掻き消し見える 夜行列車 片道限りの 乗車券 丑三つ時の 鐘の音 コメント (*´Д‵)しゅてき -- hinami (2018-04-27 23 17 11) 名前 コメント
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## アリフレロ キス・神話・Good by 黒園葵 回避, あ、おはよ 回避, なんだよー 回避, ほうら、完璧…………? 回避, 心配するな、先は長いぜ…… 回避, なに? ダメージ小, あん? ダメージ小, お、必死だな…… ダメージ小, 莫迦だろ、おまえ…… ダメージ中, さすがにあたしもびっくりした…… ダメージ中, なかなか強いな……一筋縄じゃいかない ダメージ中, どうするかな…… あたしどうもまだ、本調子じゃないんだよなぁ ダメージ大, うおっ、やばっ ダメージ大, 喚くなよ…… ダメージ大, ち、ちきしょ………… ダメージ大, なーんか、さ…… 嫌な予感がするんだけど ダメージ大, このままだとあたしがもたない 破壊, あたしも、眠りたい…… 射程外, で……あたしが倒さないといけない敵は、どれ? 射程外, きりがないね、どうも…… 攻撃, さーてとぉ、そろそろあたしも行くかなっ 攻撃, さ、あたしはあたしで自分の仕事を終わらせようか…… 攻撃(対αキス(アリフレロ)), さぁ、αキス。おまえの神話の終わる時だ 攻撃(対αキス(アリフレロ)), 終わらせるよ、αのローテーション・キス・ショットって神話を…… 攻撃(対αキス(アリフレロ)), くだらない神話に、幕をひこうぜ…… 攻撃(対神), くだらない神話に、幕をひこうぜ…… 攻撃(対弱点=神), くだらない神話に、幕をひこうぜ…… 復活, やれやれ、また咲いちまった………… αキス(アリフレロ) 回避, 『無粋な手口……』 回避, 『奪えど、奪えど。貴様が得るーーモーーモノなど、何ひとつありはーーアリハーーしない!』 回避, 『嗚呼、嗚呼、私に二心はなくてよ。貴方だけなの、さぁ、私の二つの乳房においでなさい』 ダメージ小, 『……ん?』 ダメージ小, 『どういった了見ですか?』 ダメージ小, 『うふふふふ、可愛い子、可愛い子、足掻きなさい、足掻きなさい』 ダメージ中, 『なに……?』 ダメージ中, 『それでこそ、砕きがいがあるというものーー』 ダメージ中, 『貴方……なんという……』 ダメージ中, 『邪魔をするな、邪魔ーー邪魔ーー邪魔を、するなぁ!』 ダメージ大, 『オノレぇぇ、何者だーー?』 ダメージ大, 『私はーー私はーー私は、自由になる! 9番を落とせば、この呪いも終わるのだ!』 ダメージ大, 『おのれぇぇぇぇぇぇぇ、触れさせろぉぉぉぉ!』 ダメージ大, 『嗚呼ぁぁぁぁぁ、嗚?』 ダメージ大, 『おのれぇぇ、的球の分際でぇぇぇぇ!』 破壊, 『は……嗚呼……嗚呼嗚……』 射程外, 『この私は無理やり、引っ張り出された……?』 射程外, 『おのれぇ、どこの痴れ者か……』 射程外, 『敬愛する我が神αの、嗚呼、キスが……わたしを撞き動かす限り……逃がさない!』 射程外, 『逃げてもムダーー無駄ーーだ』 射程外, 『逃げてもムダ。ほーらーーほーらーーほーら、いい子だから、お待ちなさい』 攻撃, 『見ぃつけた……』 攻撃, 『私は…………神αの下僕……神αが奇跡を吹き込みし<球>の化身……』 攻撃, 『神を愚弄する人間に、奇跡を見せてくれようぞ』 攻撃, 『誰にも邪魔はーージャマはーーされたくない。二人きり、ふたりきり、フタリキリよ』 攻撃, 『的球どもが集まって、ばらばらにされるのを待ってるの?』 攻撃, 『見つけたぞ、次はオマエだ……』 攻撃, 『今さら命乞いしても遅いぞ』 攻撃, 『見つけたぞ、さぁーーさぁーーさぁ、こっちへおいで、落としてあげる』 攻撃, 『うふふふ、私の真っ白な胸で、眠りなさい』 攻撃, 『嗚呼、やっと見つけた……』 攻撃, 『嗚呼、みーつけた』 攻撃, 『嗚呼、嗚呼、私の、愛しい貴方ぁぁぁぁ!』 攻撃(分解), 『私は白。私がαキス。私が触れるだけで、貴方は昇天する』 攻撃(分解), 『私は触れるだけで、オマエを木っ端微塵にできる。わからない?』 攻撃(分解), 『莫迦め、知ったかぶりの悟り顔で散るがいい。ゴキゲンヨウっ』 攻撃(分解), 『さぁ、どこから分解ーー分解ーー分解してあげようか?』 攻撃(分解), 『黙れーー黙れーー黙れ! その腕、もいでくれようか!』 攻撃(分解), 『いいだろう! 体の部品をひとつひとつ、分解していく。その目で最後まで見るがいい。己が肉体が無残に、細切れになっていく様をなっ!』 攻撃(分解), 『さぁ、オマエに触れてやる。ばらばらにしてやる』 攻撃(分解), 『私は時の神が遊戯の神βにしかけた時の罠…… 触れるだけで貴方は木っ端微塵』 分解(とどめ), 『嗚呼、嗚呼、嬉しや。α様のキスをまた受けられる…………?』 分解(とどめ), 『嗚呼、そう、コレがーーコレがーーコレが欲しかったのぉぉぉ』
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星屑の革紐 「こん0502ちわ、はじめまして![Salut enchantee(サリュー アンシャンテ)]」 差し出した手を―― 嗚呼...可愛い私のお姫様[Etoile(エトワール)] 小さな指で懸命0502握り返してくる あなたの歩む道程が 輝くよう0502『星』[Etoile(エトワール)]と…… ある雨の朝...いつものよう0502少女が目を覚ますと... 寝具(ベッド)の横0502は優しい父親...そして大きな黒い犬が居た... 雨の匂い...くすぐったい頬...どこか懐かしい温もり... 小さな姉と大きな妹...二人と一匹...家族となった特別な朝…… 嗚呼...私は星を知らない 遠すぎる光は届かないから... 嗚呼...僅かな視力でさえも 何れ失うと告げられている... ごめんなさい...お母さん...この名前...[Excusez-moi...Ma mere...Ce nom...(エクスキュゼ モワ モン メール ス ノン)] どうしても好き0502なんてなれないよ...[Je ne peux pas, c’est absolument dur a aimer(ジュ ネム パ セ アブソリュマン デュ リ メーム)] 嗚呼...ごめんなさい……[Ah..excusez-moi……(エクスキュゼ モワ)] 勇気を出して―― 嗚呼... Pleut(プルー) と屋外(ソト)へ出たけど 歩く速度が抑違うから... 嗚呼...暗闇0502沈む世界では ちょっとした段差でも転んでしまう ごめんなさい...父さん...この両眼...[Excusez-moi...mon pere...ce yeux...(エクスキュゼ モワ モン ペール ス イユ)] どうしても好き0502なんてなれないよ...[Je ne peux pas, c’est absolument dur a aimer(ジュ ネム パ セ アブソリュマン デュ リ メーム)] 嗚呼...ごめんなさい……[Ah..excusez-moi……(エクスキュゼ モワ)] 細い革紐[Harnais(アーネ)]じゃ―― 心までは繋げないよ...愛犬[Pleut(プルー)]が傍0502いたけど...私は孤独(ヒトリ)だった…… 別々0502育った者が...解り合うのは難しい... ましてや人と犬の間であれば...尚更の事である... それからの二人は...何をする0502も何時も一緒だった... まるで...空白の時間を埋めようとするかのよう0502... 姉は甲斐甲斐しく妹の世話を焼き...妹は姉を助けよく従った... 父の不自由な腕の代わり0502なろうと...何事も懸命0502... 其れは...雨水が大地0502染み込むよう0502しなやか0502... 根雪の下で春を待つよう0502...小さな花を咲かせるよう0502... 急0502吹いた突風[Rafale(ラファール)]0502手を取られ...革紐[Harnais(アーネ)]を離したけど... もう何も怖くなかった...『見えない絆[星屑のHarnais(アーネ)]』で繋がっていたから... 弱い姉だ―― それでも嗚呼...ありがとうね...妹[Pleut(プルー)]が傍0502いたから... 私は何処へだって往けた…… 大好きだよ...妹[Pleut(プルー)]が傍0502いたから...私は強くなれた…… 星空0502抱かれて夢を見た...貴方が産まれてきた朝の追憶を... 銀色0502輝く夢の中...零れた砂が巻き戻る幻想を... 嗚呼...何の為0502遣って来たのか...最期0502判って良かった―― 忘れないよ...君と歩いた...暗闇0502煌めく世界を... (忘れないで...母と歩いた...苦しみに揺らめく世界を...) いつだって...嗚呼...人生は星屑の...輝きの中0502在ることを…… (いつだって...嗚呼...愛は星屑の...瞬きの中0502在ることを……) 祈りの星が降り注ぐ夜 → 黒犬[Pleut(プルー)]は静か0502域を引き取った... 悼みの雨が降り注ぐ朝 → 冷たくなった彼女の腹から取り出されたのは 光を抱いた小さな温もり → 濃く銀の毛並みを持つ仔犬だった → ――そして《物語[Roman(ロマン)]》の翼は地平線を軽々と飛び越えるだろう やがて懐かしくも 美しき あの《荒野》を駈け廻る為0502…… 『其処にロマンは在るのかしら…?』 Roman緋色の風車 Roman緋色の風車
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Tempest血盟のホームページにようこそ! #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (tempest00集合.JPG) Tempestの熱い歴史が、今ここに刻まれて、細切れになって、散っていきます・・・ クラメンの詳細がわかっちゃいます! Tempestの活動記録がわかっちゃいます! あんなことやこんなことがわかっちゃいます! リンク クラン・連合用掲示板 サイコブログ 合計: - 今日: - 昨日: - トップページの合計: - ここを編集
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無題(39スレ779) 作詞/39スレ779 棺桶の中には 白く安らかな君が 大好きだった花の中で 一人で眠っている 火葬場へと 進む足取りは重く 押し殺した 声が一歩歩くごとに零れた 嗚呼 君よ その足は もう二度と 僕の隣を歩くことはない 嗚呼 君よ その瞳は もう二度と 僕を見ることもない 夏の日の 葬列は 降り出した雨に霞む 湿った地面が 足音を消していく けれど雨音に 泣き声は霞むことはなかった 嗚呼 君よ その唇は もう二度と 僕の名前を呼ぶことはない 嗚呼 君よ その体は もう二度と 動き出すことはない もう二度と 僕を愛することも出来ない 君よ
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618 :わたしは私、私はわたし1/1:2010/02/06(土) 01 17 32 ID uSEnUj+Y 六月十七日 晴れ 私はこの度告白を受けました。人生初の経験でありました。 相手はとてつもなく凡庸凡骨、自然界で言うと石ころのような、凡人でありました。 だが、彼は私にとっては限りなく非凡な存在でした。 彼はわたしを愛していると耳元でほざくのです。私は彼を、いいえ、彼という人間性が該当するカテゴリィを内心馬鹿にしておりましたから、私は何時ものように内心馬鹿にして、わたしは笑いながら拒否を意味する言葉を見繕っておりました。 ですが彼は、私の耳元でまたも囁くのです。 君の、本当の姿を知っているのだ、と。 嗚呼、私への、初めての告白でありました。 誰も彼も、わたしを知れど私を知らず。私の片側すら見れぬ賎しい屑でありました。 ですが彼は違うのです。そうであるのです。 わたしは困惑し、私は当惑しておりました。 彼は、私の耳元で猶も甘言を紡ぐのです。それからのわたしの言葉はよく覚えていませんが、私は彼に愛し合う許可を出しました。 嗚呼、なんという運命。 彼が私と出会ったのは神のお導きに違いない。 彼は私を見てくれているのだ!私を愛しているのだ! 私は、もう一人ではないのだ! 七月三十一日 雨 嗚呼、私は孤独だ。 結論を言うと、私は彼を殺しました。 彼の血液の生温かさも生臭さもこの脳に刻まれているのに、彼が死んだという実感が沸きません。 それにしても、人間を包丁なんて前時代的な凶器で一突きしただけで、血液はあんなに噴き出てくるのですね。後学に活かせそうです。 彼は私にとって路傍の賎しき石ころに過ぎなくなりました。 彼に未練がないか、と言えば答えはノーです。私にとって彼は、永遠なる「初恋の君」なのですから。 私も乙女として、初恋の人と永久に添い遂げたいというロマンティックでメルヘンティックな夢物語を胸に抱いていたのです。 彼は、私の純情を踏みにじり、凌辱しました。 ええ、思えばあの夜更けの行為は肉体的凌辱であったのかしら。 彼は私の純潔を散らし、純情を踏みにじり、嘘の純愛で私を満たしたのです。 彼は、私を愛してくれませんでした。 わたしの体と、その偽物の心を、薄っぺらい“ラヴ”で凌辱したのです。 嗚呼憎らしい。彼は私を玩んだのです。いいえ今も玩んでいる。私は玩ばれている。 閑話休題。彼は、私のこころを理解せずに、私に甘言を囁いたのです。 嗚呼嗚呼憎らしい。だがそれ故に愛おしい。嘘つき男でも、未練はしゃくしゃく。私はなんという、馬鹿女なのでしょうか。 そろそろ彼を殺した状況について、説明をしましょう。 私は彼が私を騙した事を知り、焼けつくような、いいえ妬けつくような痛み憎しみ怒りに襲われました。 ですが、私は正気でした、いいえ、おそらくわたしと私が生まれた時から、私は最初から最後まで狂気を纏っていたのです。 私は、彼が私を騙していないという方向に賭け、彼の元へと急ぎました。 ところで貴方は、何かを書く若しくは描く時、消しゴムが手に無いと不安にならないでしょうか。 私は、どうしようもなく、恐ろしいです。 間違いは、過ちは、消せるのだと。 紙に穢い痕が残れど私は、彼が間違いならば、消してしまいたかったのです。 結局彼は間違った存在でした。 だから消しました。 私も、わたしの周りの女共のように、醜かったのです。 いいえ、醜くなったのです。私はわたしと言う外壁により純で美しい、指紋の付いていないこころを持っていたのに。 彼などに、わたしは私への道を開けたのです。 わたしは、私は、どうしようもなく、愚かなのです。 わたしは、私は、どうすべきなのでしょうか。 私は孤独だ。 私の穢れた心は、孤独を知ってしまった。わたしは成り立たなくなるのでしょう。 嗚呼孤独。それに付随する、絶望。 彼を殺した感触はあれど、彼が死んだ実感は無いのです。 が、彼が消えてしまったこと、それは理解できるのです。 絶望。絶望。只ひたすらに。絶望は死に至る病であると、キェルケゴールはかく語りき。 今の私ならば、そのお言葉の三分の一までは、理解できます。 嗚呼、私は、過ちなのでしょうか。 私は、消されるべきなのでしょうか?
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【今回予告】 泣かせることしかできないその手で 触れることなど、できようか 「忘れるんだ、あの日の事を」 「ここに居るのは、ただの――」 これは、堕ちた羅刹の物語 笑顔を願った、男の末路 伸ばせど何も掴めぬのなら いっそ、嗚呼、いっそ―― ダブルクロス The 3rd Edition 帝國夜行譚 「その羅刹、空にして」 ――業を背負いて、風と散ろうか。 トレーラーだけアップして放置しておくのこと。 気が向いたら新歓期に入る前に立てるかもしれない。 -- kinosi@GM (2013-02-21 00 33 34) トレーラーをいじってみた。 -- kinosi (2013-02-27 01 54 48) 名前 コメント
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学校が終わり、眞一郎と比呂美は二人で帰路に着いていた。 比呂美はごく自然に腕を眞一郎に絡めている。 「いよう、若夫婦。今日も仲いいねえ」 道往く人の冷やかしも気にならなくなった。慣れというのは凄いものだ。 「ねえ眞一郎くん、このまま夕飯のおかず買いに寄っていい?」 「もちろん、今日は何にするんだ?」 「ううん、と。とりあえず店で安いもの確認してから決める」 二人は市内のスーパーに入る。 カートを取り、カゴを乗せる。 比呂美は、このスーパーで2人でする買い物が大好きだった。 デートのような特別な事はなく、あまりにも日常な行為。それを2人で一緒にできると 言うのが嬉しい。 比呂美と眞一郎は、個人的には不安や悩みを抱えていたものの、それも2人でいる間 は些細な問題に思えた。世界の全てと言ってもいい互いが、自分の隣で夕食の買い物 をしている。その事実の前に不安も問題も霧消した。 「あ、今日お茄子が安い」 「茄子ぅ~?人間の食いもんじゃねえよそれ」 「馬鹿みたい。何わけわかんないこと言ってるの?」 「なんとでも言え。苦手なものは苦手だ」 「大丈夫、大丈夫。比呂美さんに任せなさい」 偉そうに胸を張って請合う。理恵子から茄子の調理法は直伝済みだ。 「・・・・一応、茄子の入らない料理も作ってくれよ?」 眞一郎がややふてくされたように言った。 「うん」 こんなたわいない会話が楽しい。朋与が「新婚の楽しみがなくなる」と呆れる2人の関 係だった。 買い物を終え、店を出ると、2人は熱帯魚屋に立ち寄った。 眞一郎は最近、絵本のモチーフに動物を好み、しかも基本的に写実的な画風なので 実際の動物を数多く見ることは眞一郎の表現の幅を広げるために必要である。 「熱帯魚飼おうかなあ」 比呂美がなにげなくそう言うと、 「結構面倒らしいぞ?ウサギの方が楽なんじゃないか?」 「爬虫類もいいかもね」 眞一郎は、比呂美の部屋のロフトにカメレオンがしがみついている図を想像した。頭 を振って映像を消し去る。 「さて、と。それじゃ――」 「ね、眞一郎くん、これ見て」 比呂美に呼ばれ、眞一郎が比呂美の見ている水槽に行く。 水槽の中では灰がかったピンクの、店の中では大ぶりな魚が2匹、向かい合って頭 をくっつけていた。 「キッシンググラミーよ。私初めて見た」 「キッシンググラミー?」 眞一郎は水槽の上のPOPを見る。なるほどキッシンググラミーと書いてあった。それ 以外に解説は一切書いていない。 (ま、水族館じゃないからな) 眞一郎は前からこの魚を知っているらしい比呂美に訊く事にした。 「この魚、有名なのか?」 「有名ってほどではないかもしれないけど、何年か前の映画に出てきてロマンチックな 使われ方してたから」 「へえー」 「夫婦で暮らしていて、パートナーが死んだり、引き離されたりすると、悲しくてもう一方 も死んじゃうんだって」 「本当に?」 「私も小さい頃に見ただけだし、本当のところはわからないけど、でも、凄く切なくて、 素敵な話じゃない?」 眞一郎は改めて水槽の魚を見る。言われてみれば、頭をぴったりとくっつけた姿は恋人 同士がキスをしている姿に見えなくもない。 「それでキッシンググラミーか・・・・」 眞一郎は納得した。そして、これは絵本のテーマとしても使えそうな気がした。一方が 死ぬともう一方も生きていけないほどの絆は、普遍的なテーマとして使える。 「うん、いいものが書けそうだ」 眞一郎が立ち上がった。 「何か、思い浮かんだの?」 比呂美も立ち上がって訊ねる。 「ちょっとね。いいヒント貰えた。サンキュ」 眞一郎のこういう表情は大好きだ。比呂美も嬉しくてつい笑顔になる。 「うん」 2人は手をつないでアパートまで帰った。 「受験勉強は、進んでいるのか?」 ひろしが比呂美に訊いた。 比呂美はこのところ、夕食を仲上家で食べる事が多くなっている。 「お料理の後片付けの時間も馬鹿にならないでしょう?」 と、勉強時間が減る事を気にした理恵子が自分達と食べる事を提案したのだ。 比呂美としては自分で作る手間が省け、かつ美味しい料理が只で食べられるのだか ら異存などある筈もないが、運動をやめた身体には少しカロリーが心配だった・・・・。 「はい、おかげさまで」 比呂美が返事を返す。 「志望は経営学、だったな。この前の模試の判定は、どうだった?」 「なんとかAに入りました」 「そうか。あとは、眞一郎が受かるかどうか、か」 そう。比呂美の志望は何よりもまず「眞一郎と一緒に居られる事」である。比呂美が受 かって、眞一郎が不合格などということになったら目も当てられない。 「でも、眞一郎くんも頑張ってますから」 比呂美が苦笑しながら弁護する。 「その頑張ってる眞ちゃんは、今何やってるのかしら?」 後片付けを終えた理恵子が居間に入ってくる。 眞一郎は食事を済ませると、自室に戻ってしまっていた。 「まだ、絵本も描いているようだな」 「もう受験に専念しなければいけないでしょうに、編集の人に言われたとかで・・・・」 「まあ、向こうから言ってくるという事は、期待もされてるという事か」 眞一郎は、作中の登場人物を人から動物に切り替えてから、出版社の評価が上昇し ているようだった。母親向けの育児雑誌などに掲載されたこともあり、このまま行けば思っ たより早く作品を世に出せるかもしれない。 「それはそうなんでしょうけど・・・・大丈夫なのかしら。よくはわからないけれど、受験 で受かる絵というのは、絵本の絵とは違うのでしょう?」 「あまり、私も詳しくは知らないんですが・・・・」 そんな話はしていた。 「眞一郎も、考えなしでやってるわけじゃ、ないだろう。比呂美を困らせる事は、しないさ」 今度はひろしが弁護に入る。発言者自身が、その言葉を信じているのか、少々疑問 ではあったが。 「それじゃ、悪いけど比呂美ちゃん、あの子呼んできてくれないかしら?メロンいただい たから、みんなで食べましょう」 「はい」 階段を登り、眞一郎の部屋の前へ。かつては巨大な障壁に見えた引き戸も、今はた だのふすまだ。 「眞一郎くん?おばさんが下でメロン食べようって――きゃ!?」 比呂美が思わず声を上げたのも無理はない。眞一郎は居眠りしたまま机どころか椅子 からも転げ落ち、極めて不自然な体勢でそれでも目を覚まさず眠りこけていたのである。 「もう、なんて寝相なの」 寝相の悪さはとっくに知っていたが、それでもこれほどの豪快さを見ると思わず笑って しまう。 比呂美は机の上を見てみた。眞一郎は受験勉強ではなく絵本を描いていたらしい。 まだラフスケッチの段階だが、魚が2匹泳いでいる絵のようだ。 「キッシンググラミー・・・・」 この前買い物帰りに見た熱帯魚を描いているのだろうか。出来上がったら見せて欲し いな、と比呂美は思った。 とにかく今は眞一郎を起さなくては。比呂美は屈んで眞一郎の耳元で声をかける。 「眞一郎くん、起きて。眞一郎くん――きゃ!?」 また比呂美が声を上げた。寝ぼけた眞一郎が比呂美に腕を伸ばし、抱えるように引き 込んだのである。目の前10センチほどの距離で、眞一郎の寝顔と相対した。 「・・・・・・・・」 改めて眞一郎の寝顔を見つめる。電気が点いた部屋で見る寝顔は、暗がりで見るの とはまた違った照れくささがある。 「・・・・・・・・比呂美・・・・」 眞一郎が寝言で比呂美の名を呼ぶ。 「・・・・ここにいるよ。眞一郎くん」 比呂美が返事をする。眞一郎の寝顔が安心したように緩んだ。 「比呂美ちゃん?眞ちゃんはどうし――」 なかなか降りてこない2人を呼びに来た理恵子が、部屋を覗いた。理恵子は軽く微笑 むと、何も言わず、畳の上で寝息を立てる2人の上に、布団を掛けた。 了 ノート 比呂美が見た映画は、韓国映画の「シュリ(1999)」です。 キッシンググラミー(映画の中ではキッシングラミー)については比呂美が語った通りですが、これはドラマツルギー上のフィクションで、実際はそんなおしどりエピソードはないそうです。 本文中にあるキスの仕草も、実は雄同士が縄張り争いでデコくっつけてメンチ切りあってるようなものだそうで・・・・。でも、いかにも眞一郎が絵本の題材に選びそうでしょw 眞一郎が絵本を動物主体に切り替えたのは乃えに会って、雷轟丸と地べたの物語を描いてからです。乃絵が眞一郎に遺したものです